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エディット・ピアフ ~愛の賛歌~ [Movie]

映画『エディット・ピアフ ~愛の賛歌~』を見てきました。

以前、美輪明宏さんの舞台『愛の賛歌』を観て以来、
とても興味のあった、ピアフの人生。
美輪さんの舞台で初めてピアフの名前を知ったのだけれど。

1915年にパリのベルヴィルで生まれたエディットは
幼くして両親と生き別れ、祖母が営む娼館に身を寄せる。
一度は失明したものの奇跡的に回復し、
日銭を稼ぐためにストリートで歌っているところを
名門クラブのオーナー、ルイ・ルプレに認められ、
その歌声から“ピアフ(雀)”と名づけられる。
やがて世界的なスター歌手となった彼女は生涯最愛の恋人マルセルと出会うのだった…。

ピアフの人生、、それは計り知れないほど壮絶で、衝撃的で。
僅か50年とは思えないほど、浮き沈みの激しいものでした。
やっぱり才能を持った人っていうのは、普通の人生は歩めないものなのかしら?
とか思ったり。
人生においての底辺と頂点との差が物凄い。
底辺が低いからこそのハングリー精神、
運、チャンスを掴みとる力を持っているような気はするんだけど、
チャンスを掴んでから、幸せの絶頂でピアフに降りかかる運命。。
うん、やっぱり運命なんだろうな。

終始流れるピアフのシャンソンは、本人の歌声なのか、役者さんの歌声なのか、、
私にはわからなかったけれど、どの曲も知っている(聴いたことのある)ものばかりで、
音楽を聴いているだけでも楽しい作品。

“ピアフ”というのは“雀のような・・・”という芸名なのだそうだけれど、
まさに“雀”のような人だった!
ホントにピッタリ!!
明るくて、飾らなくて、そしてマナーが悪く、ちょっと品のない感じ。
きっと本当のピアフもこんな人だったんだろうな、と
素直に思える演出でした。

それにしてもピアフを演じていた役者さん、スゴイです!
もっと年配の方が演じているんだと思ってたけど。。
マリオン・コティヤールという方、まだ31,2歳でしょうか?
晩年のピアフは特殊メイクといえど、本当の老婆のよう。

幼少期のエディット役の女の子もとってもかわいかった☆
ただ、展開として、幼少時代は物語に密接につながってくるわけではないので、
幼少期はもう少しコンパクトにまとめて、
大人になってからのピアフの恋愛や、結婚生活などを
細かく見せてくれてもよかったかな。
実話に基づいている作品なので、難しいのかもしれないけど。
美輪さんの舞台でもそうだったけれど、最後が畳み掛けるようで、
結局ピアフは誰と結婚したのか、誰を愛したのか、、
それらの恋愛は彼女の歌に影響を与えたのか?
そのあたりがいまいち伝わりにくかったなぁ。

映画の構成も、幼少期からの彼女と、亡くなる前の彼女とが
交互にフラッシュバックされていて、技法としては面白いんだけど、
ピアフについてまったく知らない人にはちょっと難しいんじゃないかな?
私は大まかなストーリーは知っていたので大丈夫だったけれど。
それでも登場人物の多さに、ちょっと混乱気味。w

もう一つ、興味深かったのは、
ピアフを支える周りの人々。
最初は、彼女はお金になる、、という気持ちで彼女の周りに集まっていた人たちが、
最終的には彼女の最期の時まで変わらずに彼女のそばに居続けたこと。
ドラッグ漬けになって、歌を歌えるような状態ではなくなっても、
変わらずに彼女を支え続けたこと。
きっと彼女にはそれでもなお、人を惹きつける魅力と、才能に溢れていたんだと思う。

映画を見ながら、歌手としての栄光を掴んだのに、彼女って不幸な人だなぁ、、
って思っていたけれど、
人の幸せなんて比べられるものでもないし、何が幸せかなんて、人によって違うもの。
最後に
♪いいえ、私は何も後悔していない(Non,je ne regrette rien)
という曲を選んだピアフを見て、
彼女は幸せだったんだな、、、そう思えた。

見応えのある素敵な作品です☆
フランス語も心地よかったし。
客席がガラガラなのがもったいない・・・。

『エディット・ピアフ ~愛の賛歌~』
 監督:オリビエ・ダアン
 出演:マリオン・コティヤール、シルビ・テステュー、パスカル・グレゴリー、
     エマニュエル・セニエ、ジャン=ポール・ルーブ、ジェラール・ドパルデュー
 http://www.piaf.jp/


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